そこで今流行りのミニマリストについて、わたしがずっと胸の内でもやもや思っていたことを書いてみます。
ミニマリストとは
まず、ミニマリストとはどのような人の事を指すのか調べてみました。
知恵蔵2015には、
持ち物をできるだけ減らし、必要最小限の物だけで暮らす人。自分にとって本当に必要な物だけを持つことでかえって豊かに生きられるという考え方で、大量生産・大量消費の現代社会において、新しく生まれたライフスタイルである。(以下略)とあります。
ミニマリストの魅力
では、なぜミニマリストが界隈でこれほど騒がれるのでしょうか。
ミニマリストの魅力について考えてみました。
- 家が物理的にスッキリする
- 自分の嗜好を知ることができる
- 取捨選択の結果、自己のコントロール能力が伸びる
と、こんなところでしょうか。
ミニマリストの最大の弊害
ミニマリストの直接的な弊害については、下記のブログに記述がありました。
ミニマリスト生活がもたらす5つの弊害 - mukyoyoどっとこむ
しかし、わたしはミニマリストの最大の危険性は、意識的に無意識的にインプットする情報が少なくなる。また取捨選択のために偏りがちになることだと考えています。
これは先ほどの魅力の項目と表裏一体なのですが、取捨選択をすることによって排除された物は、ミニマリストにとって「これはわたしにとっては価値がない」と判断された物になります。
この行動こそが、無駄と省いている素地にこそ眠る可能性を捨てていることになるのではないかと危惧しています。
ニュートンはある日、庭にあるりんごの木からりんごが落ちるところから万有引力の法則を発見した。と言われますが、こういう一見何てことはないこと、関連性がなさそうにみえる事柄から、新たな視点を生み出すことが難しくなるのではないかと。
分かりやすく例を出せば、読む本を厳選するあまりに、自分の興味外の分野の知識がいつまでも蓄えられず、発見や気づきの少ない固定的な考えに陥る。といったところでしょうか。
ミニマム思考からレス思考へ
minimum とは、最小限必要な。という意味ですが、一般の人がミニマリストと聞いて身構えてしまうのは「最も」という表現の強さではないでしょうか。
これを数は多くないけれど、お気に入りの物に囲まれて暮らす幸せな生活。と表現を緩めると、無理のない響きに変わる気がします。
わたしはミニマリストって何やってんの?ナンセンスじゃね?と言いたいわけではなく、ミニマムに削ぎ落とすことに注力せず、あくまでless (より少ない)にバランスよく無駄を省いて、でもインプットに関わる部分に関しては十分に無駄を確保する生活の方が、人間の知的な欲求や自由な発想を育て、結果的により充実した生活になるのではないか。と強く思うのです。
おわりに
資源の少ない島国に暮らすわたし達日本人ですが、モノがない土地柄に生きるからこそ、様々なコト・モノを愛で、それに対して疑問を持ったり、感動したり、発見するのが得意な幸せな民族でありたいですね。
久々に長い文章を書きました。
ご拝読ありがとうございました^ ^